2011年2月1日火曜日

ソーシャルメディアの普及により、生活者の行動モデルが変化 AIDMA→AISAS→SIPSへ 「ソーシャルメディアに対応した消費行動モデル「SIPS」発表」





佐藤尚之氏率いる電通の「サトナオ・オープン・ラボ」が、ソーシャルメディアに対応した新たな生活者消費行動モデル概念「SIPS」を発表しました。

良い機会なのでこれまでの、AIDMA→AISAS→SIPSをまとめてみました。



■AIDMA
インターネット浸透以前から普及していたAIDMAの法則とは
ローランド・ホールが提唱したもので、TVCMや雑誌など、いわゆる4マスを活用して多くの生活者に商品を知ってもらう「認知段階」をへて、興味、関心→欲しいという欲求→その欲求が記憶される「記憶段階」を経て、その商品の購買という「行動段階」に至るという流れ。

Attention (認知)
Interest (関心)
Desire (欲求)
Memory (記憶)
Action (行動)

■AISAS
インターネットが浸透し、生活者がブログやSNS、動画共有サイト、Wikiなどにより意見を共有できる状況が生まれると、Web2.0やマーケティング2.0が叫ばれ、電通により「AISAS」が提唱された。

新たに提唱された消費者行動のプロセスでは、「Desire(欲求)」、「Memory(記憶)」の代わりに、「Shere(検索)」と「Share(共有)」が生まれた。

これは、生活者が、購買行動の前に比較サイトなどで「検索する」というプロセスが加わった事を意味している。

購入後は、ブログやSNSを活用し「感想を共有する」ことで、他の消費者の購入意欲を促進もしくは不具合や不満をバイラルさせるものとなる。

Attention(認知)
Interest(関心)
Search(検索)
Action(行動)
Share(共有)

■SIPS
TwitterやFaceBookのようなソーシャルメディアが普及した事により、情報共有のレベルはより一層深まってきている。
しかし、注意しなければならないのはそれだけではない。
ソーシャルメディアの浸透により、ネットは能動的なメディアから受動的なメディアに変化する。

そうした中で、提唱されたのが
「Sympathize(共感)」→「Identify(確認)」→「Participate(参加)」→「Share&Spread(共有・拡散)」からなる「SIPS」である。

つまり、認知・興味をすっ飛ばし、いきなり共感からはじまるということ。

確かにSNSを利用していると、友人の「いいね!」はそれだけであいつが良いといっているんだから良いんだろうと思ってしまう。そして自分も反射的に「いいね!」を押してしまう。

要するにこれからのマーケティングを考える上では、
共感を生むための情報発信や情報共有施策をマネジメントする事が重要となるという事。
もちろん嘘は共有ですぐにばれるので、通用しなくなっているのはいうまでもない。



参考:「電通「サトナオ・オープン・ラボ」、ソーシャルメディアに対応した消費行動モデル「SIPS」発表」(MarkeZine)    本家はこちら 
来るべきソーシャルメディア時代の新しい生活者消費行動モデル概念「SIPS」/電通
次世代のコミュニケーションを考察する場である「サトナオ・オープン・ラボ」(※1)では、これからのソーシャルメディアが主流となる時代の生活者消費行動を『共感する : Sympathize → 確認する : Identify → 参加する : Participate → 共有・拡散する : Share & Spread』とシンプルに整理し、その考え方を略して「SIPS」と名付けた。
(※)「AISASはなくなるのか」「マスメディアはいらなくなるのか」というお問い合わせがあるので、簡単に冒頭で書いてみたい。
まず、AISASはなくならない。SIPSはあくまでもソーシャルメディアが十分に浸透した時点での、ソーシャルメディアに関与が深い生活者の行動モデルの考え方であり、AISASにとってかわるモデルではない。

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